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SCM (販売計画)

計画業務は、販売計画、需給計画、生産計画、調達計画から成り立っています。

まずは、販売計画について、説明をしたいと思います。

回転寿司屋になったつもりで、販売計画を考えてみましょう。回転寿司屋は、シャリやネタのもととなる、魚介類、米、調味料を仕入れる必要があります。

魚介類、米、調味料を仕入れるときには、寿司がどれだけ売れるのかということを予想しながら、仕入れを行うと思います。

例えば、連休が間近で多くの来客が見込める場合には、米の仕入れを多くする必要があるでしょう。また、それぞれのネタについても、直近の数日の売り上げと昨年の同じ時期の売り上げから大よそこれくらい売れるかなということを考えながら予想をするのではないでしょうか。

そして、どの食材を、いつ、どれだけの量、いくらで、どのよう(おすすめのネタとして売る)に販売するのかということを考えながら仕入れをすることでしょう。

このことは、企業における販売計画と大きく変わることはありません。つまり、何を、いつ、どれだけの量、いくらで、どのように売るのかという計画を立てることが販売計画です。

販売計画には、大きく3つのプロセスから成り立ちます。

つまり、@どれだけ売れるかという予測をする需要予測、A需要予測に対する補正やコミットメントである意思入れ、そして、B長期の受注を足し合わせたものが販売計画となります。


@需要予測
販売計画を作成するにあったっては、どの商品がいつ、どのくらいの量、売れるのかを予測した需要予測がスタートポイントとなります。この需要予測はあくまでも予測であるため、そのまま販売計画とすることはできませんが、計画を作成するための有力な参考値となります。

この需要予測を算出する方法にもいくつか方法があります。統計的需要予測、人的予測、コンセンサスに基づく予測などです。

統計的需要予測は、過去の期間の売上実績から算出する「移動平均法」や過去の同じ時期の売上変動を考慮して算出する「季節変動法」などの統計モデルを活用して予測値を算出する方法です。この統計的需要予測については、自動計算をするようなソフトも流通しています。

人的予測は、勘と経験による予測のことです。

コンセンサスに基づく予測は、協議などによって複数の人の意見から予測をする方法です。

この需要予測を完全に予測するということは不可能ですので、需要予測値はあくまでも参考値であるという位置づけにすることや予測がはずれても対処できるような仕組みを作っておくことが重要です。

A販売の意思入れ
販売の意思入れは、需要予測の中でも統計的需要予測から算出された統計予測値に対して、行われます。

統計予測値は、単純に過去の売上実績に基づいて算出された予測であるため、現在の状況を踏まえると販売計画としてそぐわない場合もあります。

また、年次計画、月次計画を達成しようとする場合、統計予測に準じて販売計画を作成していては、計画達成が不可能な状況もあります。


そのような場合に、キャンペーンやプロモーションを行い、販売拡大の施策を講じることを想定して販売計画を作成していくことになります。

B長期の受注
需要予測には反映されてこないものとして、大口の商談や長期の受注などがあります。これらについては、別途販売計画に反映させていく必要があります。

このように、SCMの計画業務の起点である販売計画は、需要予測、販売の意思入れ、および長期の受注を踏まえて作られていくことになります。

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